モンゴル自由連盟党

 

 モンゴル牧民が中国人の石炭トラックに轢き殺された

 

2011年05月24日掲載

 

  

 

 

 

http://www.smhric.org/news_376.htm の翻訳
2011年5月10日、ウジュムチン右旗(南モンゴル・シリンゴル盟)のモンゴル牧民の世話役で中国人の炭鉱開発による牧場破壊に抵抗していたメルゲン氏は、約40名の地元の牧民と約100名の中国人石炭運搬業者との間で勃発した丸一日に及ぶ抗争の末、石炭運搬業者により惨殺された。伝えられたところによると、メルゲン氏の身体はトラックの車輪の下敷きとなって150メートルほど轢き擦られた後、他のトラックの隊列により繰り返し圧し潰されたという。

モンゴル人ブロガーのゾリグト氏によれば、メルゲン氏を殺害した石炭運搬用100tトラックの運転手達は、極めて粗暴かつ傲慢であり、憎しみに満ち溢れており、「俺のトラックにはしっかり保険を掛けてある。くさいモンゴル牧民の命なんぞ4万元にもならねぇ」と言い放った。

「石炭運搬トラックは近道をするために牧場の上を無秩序に駆け回り、何頭もの家畜を殺すのみならず、既に衰弱している草原を荒らし回っている」とゾリグト氏はブログで怒りを表明している。ホールト鎮にある4つのガチャ(南モンゴルの2番目に小さい行政単位)、バヤンボラグ、サロール、ダブシルト、ホンゴルのモンゴル牧民達は、各級の地方政府にあらゆる請願を尽くしたのち、4月26日以降、やむにやまれず自分達で組織を作り、牧場へのトラックの進入を防いできた。

近年、内蒙古自治区(南モンゴル)は「中国のエネルギー基地」と喧伝され、自治区政府は、域内に数百もの炭鉱を開発するための全区的キャンペーンを繰り広げてきた。2010年には、内蒙古自治区が「年間石炭産出量が単独で7億トンを超えた最初の省級行政区」となったことを新華社(中国の国営放送)が報じた。その記事によれば、7323億トンの埋蔵量があり、1億トン以上産出している露天掘り炭鉱を36個有する内蒙古自治区が、中国一の石炭産出区になったとのことである。

この「石炭開発ラッシュ」に乗り遅れまいと、ウジュムチン右旗の地方政府は国営および民間の石炭会社を中国全土から誘致し、旗全域に大小の炭鉱を開発した。

「これが意味することは、我が祖先の土地に中国人が大挙押し寄せ、モンゴル人を追い出して環境を破壊し、鉱物資源を収奪するということに尽きる」と、南モンゴルのネット反体制派であるバヤゴート氏は言う。「これは本当に三次元空間にわたる攻撃だ。中国人は我々の土地を破壊し、空気を汚染し、今は地下を掘り返している。我々には人の住めない不毛の地が残されるだろう。」

メルゲン氏殺害に対する南モンゴル人の反応は強烈で感情的だ。南モンゴル人の大衆運動を組織して中国による植民地支配に抵抗しようと呼びかける人もいる。モンゴル人の権利を守ることができない中国の既存の法体制への失望を表明する人もいる。また、メルゲン氏を現代のガーダー・メイリン(80年前に中国による植民地化に抵抗して戦死した南モンゴルの民族的英雄)だと評する人もいる。
 










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