楊海英先生について

モンゴル自由連盟党は静岡大学教授・楊海英先生の著作・活動を支持します。
楊海英先生は南モンゴル出身、モンゴル名はオーノス・チョクト。日本帰化後の日本名は大野旭。モンゴル人数十万人が中国共産党政府により殺害された文化大革命期の研究で知られ、『墓標なき草原 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』は司馬遼太郎賞を受賞しました。

南モンゴルの人権のため闘うハダ氏。「習近平への公開信」を書く。

近年、南モンゴル各地域では牧畜民の牧草地を強制収用する事件が絶えない。地方政府は解決しようとするどころか、逆に牧畜民の苦情、陳情の声を警察の武力で抑えようとしている。
この問題に対して、南モンゴルの人権闘士ハダ氏が中国の国家主席に公開信を書き、中央政府が地方の牧畜民の苦情を解決してくれるよう要求した。


2月14日・南モンゴル世界同時行動の抗議文

抗 議 文

 内モンゴル自治区人民代表大会、党委員会、内モンゴル政府、中国共産党ドゥルベド旗、ソニド右旗、アルボルチン旗委員会宛て

 先日、牧畜民が牧草地と土地問題に関する陳情を行うため、北京に上京しました。また、地元の大通りで抗議デモも行いました。オラーンチャブ市とシリンゴル盟、そして赤峰市の牧畜民は自身の合法的権益を守るため、現地政府からフフホト当局、さらには北京政府にまで陳情し、あらゆる関連部署を訪れました。しかし、牧畜民らの訴えに対する合理的解答はありませんでした。その結果、現地の官吏が牧畜民を騙し、抑圧し、問題を遅らせたことに対し、牧畜民が街頭に立ち、デモをする段階にまで発展しました。
 ソーシャル・メディアで広まっている画像から見ても、警官が牧畜民に対して恐喝や弾圧をしている場面がはっきりとうかがえます。
 そのため、私たちは、これに対し、以下の通りに抗議します。
 
(1)「法律に基づいて国を治める、人民は国家の主人公となる」との文言が人民中国の憲法に明記されています。その憲法に従えば、牧畜民が土地の所有者であるかは明らかであります。その牧畜民の許可なしに、彼らの牧草地や所有地を占拠することはいかなる組織や個人であっても不法行為に属します。近年、習近平総書記は法律に基づいて国を治めることを提唱し、各界における大小の腐敗官吏を厳重に処罰しています。
 私たちは関係当局が内モンゴル自治区農牧地域事業組の副組長・曹征海ら腐敗官吏を罰することを強く要求するものであります。「朱日和(ズゥルヘ)軍事基地」を拡張するという名目で、牧畜民の牧草地を不法に占拠した行為は厳重に罰せられなければなりません。
(2)私たちは、権力を乱用して牧畜民を不法に抑圧・恫喝した警察官の名簿を公表し、彼らを法律に基づいて処罰することを当局に強く求めます。
(3)また、私たちは、牧畜民に与えられるはずの補助金を滞納している関係官吏を法律に基づいて処分することを強く求めます。関係当局は、牧畜民に約束した補助金を額面通りに速やかに支払うべきであります。また、牧畜民を抑圧したことで、彼らに与えた経済的精神的な苦痛は償われなければならないと考えます。
(4)私たちは、「朱日和(ズゥルヘ)軍事基地」周辺に暮らす牧畜民に与えたすべての損害への補償を強く求めます。
(5)私たちは、抗議活動によって先日不当に拘禁された牧畜民をただちに釈放すること、彼らの心身にもたらされた苦痛に対して補償することを強く求めるものであります。
 
 
 
内モンゴル人民党
モンゴル自由連盟党
内モンゴル民主党
南モンゴル人権情報センター
南モンゴル自由民主運動基金
青旗協会

                      2015年2月14日



 
内蒙古自治区人大常委会,党委,政府
中共四子王旗,苏尼特右旗,阿鲁科尔沁旗党委、政府

抗 议 书

近期发生了牧民为了关于草场土地等问题而进京上访、起诉甚至上街游行的事件。乌兰察布市和锡林郭勒盟以及赤峰市牧民为了维护自身的合法权益,从当地政府上访到呼和浩特、北京等地诉求,从基层到中央找过有关部门,结果他们的诉求没有得到合理的答复。由于当地官员欺骗、欺压牧民,并故意拖延解决问题的时间,结果把牧民推向了走上街头进行示威游的地步。从社交媒体提供的画面里目睹了警察恐吓、打压手无寸铁的牧民的场面。

因此我们提出一下抗议:

1. 中国宪法明文规定,依法治国、人民当家作主。换言之,那么在哪里生活的牧民,就是哪里的主人。在没有通过人民许可的前提下,任何组织或个人擅自占用牧民的草场或土地是属于非法行为。当前习近平提出依法治国,正在严惩各界大小腐败官员。我们强烈要求,相关部门必须严惩内蒙古自治区农牧区工作小组副组长曹征海为首的地方腐败官员,以扩建“朱日和军事训练场”为名,非法占用牧民草场的行为。
2. 我们强烈要求,利用权势对牧民进行非法打压和恐吓的警察的名单,要公布于众并依法惩治。
3. 我们强烈要求,要依法处理拖欠牧民补贴的相关官员。相关部门必须如数兑现牧民的拖欠款并且由于打压而给牧民带来的经济和精神上的损失,要给补偿。
4. 我们强烈要求,“朱日和军事训练场”对周边牧民生活带来的一切损失,必须给予补偿。
5. 我们强烈要求,要立即释放近期因抗议而被非法关押的牧民,对他们身心所带来的损失必须给予补偿。
 



 
To the Standing Committee of People’s Congress, Party Committee of Inner Mongolia Autonomous Region and the Government
To the Government and Communist Party Committee of Durbed Banner and Sunite Right Banner and Horchin Rear Banner

Protest

Recently, the herdsmen from Mongolia appeal to Beijing or even hold protests in order to protect their land and pasture. In order to protect their own legal rights, the herdsmen from Ulaanchab, Xilinhot and Ulaanhad appealed from the basic Banner government, Hohhot, even to the central relative agencies in Beijing, but failed. The officials in the Banner government deceived the herdsmen by procrastinating the cases and insulted them deliberately, which drove the herdsmen to protest in the street. According to the videos, we could see how the local policemen threatened the herdsmen and repressed the unarmed herdsmen with violence.

Thus we raise the following requests as follows:
1. According to the Constitution of People’s Republic of China, Chinese people are the real masters of this country. In other words, the herdsmen on the grassland are the real masters of their homeland. Without the permission of the herdsmen, Neither the organization nor one person has the right to bestow or transact their land. Chairman Xi jinping advocates the policy of ruling the country by law and we strongly request relative departments to punish the local corrupt officials led by Cao Zhenghai, the vice team leader of the Inner Mongolia Autonomous Region Farming and Pastoral Areas working group who illegally expropriated the pasture of the herdsmen when expanding the Zhu rihe military Base.
2. We intensively request the authorities to publish and punish the manifest roll of policemen who illegally cracked down the lawful activities of the herdsmen.
3. We intensively request the authorities to compensate the defaulted money immediately and strongly punish the relative officials. Compensate the real number money to the herdsmen and be responsible for their psychological loss.
4. We intensively request to compensate the loss of the nearby herdsmen of Zhu rihe Military Base.
5. Finally, we strongly request the herdsmen who protested during this time to be released immediately.The relative authorities also needs to compensate their physical and mental damage.

Inner Mongolian People’s Party
Mongolia Liberal Union Party
Mongolia Democratic Party
Mongolia Human Rights Information Center
South-Mongolia Liberal Democratic Fund
Qingqi community
14th Feb, 2015
 
mong20150214[変換後]-1
mong20150214[変換後]-2

2月14日・南モンゴル世界同時行動の写真

モンゴル-東京-スウェーデン-大阪の順に並んでいます。

世界同時行動! 牧畜民の土地強制収用への中国大使館/領事館前抗議

お知らせ
南モンゴル人は、牧畜民が自らの牧草地及び合法的な権利を守るための行動を応援し、中国共産党政府の人権蹂躙に断固反対します。
そのため、世界各国の南モンゴル人たちは、2015年2月14日(土曜日)、現地の中国大使館あるいは領事館前で抗議行動を行うことに決まりました。
 
主催 世界各国の南モンゴル人有志
 
集合場所
東京抗議活動……麻布税務署前
大阪抗議活動……大阪市西区 靫(うつぼ)公園・西側部分の西端(最寄り・地下鉄阿波座駅、地下鉄本町駅。阿波座駅のほうがより西端に近いです)
※東京と大阪、それぞれ同日・同時刻です。お近いほうにご参加ください。
 
集合時間 2015年2月14日 午前10時半集合 11時開始
 
シュプレヒコール
拘束している牧畜民たちを直ちに釈放しろ!
牧畜民への弾圧をやめろ!
南モンゴル人の人権を返せ!
南モンゴル人から奪った土地を返せ!
乱開発をやめろ!
同化政策をやめろ!
 



今回、現地での抗議で当局に拘束された5人の勇気ある南モンゴル人の皆さん。
アディア(Adiya)さん

アディア(Adiya)さん


オドンホアラ(Odonhuar ) さん

オドンホアラ(Odonhuar ) さん


(Dabshiltu)ダブシラトさん

(Dabshiltu)ダブシラトさん


ナランホアラ(Naranhuar)さん

ナランホアラ(Naranhuar)さん


ダブシラト(Dabshiltu)さん (先の方と同名)

ダブシラト(Dabshiltu)さん (先の方と同名)

土地強制収容に抗議した牧畜民達に対する、地元政府の態度・行為への抗議文(英語)

内モンゴル人民党
モンゴル自由連盟党
南モンゴル自由民主運動基金
青旗協会

の連名にて、今回土地の強制収容に抗議した牧畜民達に対し、地元政府がとった態度・行為に出した抗議文の英訳です。
 
To the People’s Congress, Government and Party Committee of Inner Mongolia Autonomous Region
To the Government and Party Committee of Siziwang Banner and Sunite Banner

 
Protest
During recent years, the Mongolias appeal to Beijing or even hold protests in order to protect their land and pasture.
In order to protect their own legal rights, the herdsmen of the two Banners appealed to the Banner government, Hohhot, and relative agencies in Beijing, but failed. The officials in the Banner government deceived the herdsmen by procrastinating the cases and insulted them deliberately, which drove the herdsmen to protest in the street. According to the videos, the local policemen threatened the herdsmen and repressed the unarmed herdsmen with violence. Then who violate the law? Not the herdsmen, but those local corrupt officials and policemen who threatened the civilians.
Thus we raise the following requests and demand the relative departments solve them immediately:

1. According to the Constitution of China, people are the real masters of the country. In other words, the herdsmen on the grassland are the real masters of their homeland; without the permission of the herdsmen, no agency has the right to bestow or transact their land. President Xi jinping advocates the policy of ruling the country by law and we strongly demand relative departments punish the local corrupt officials led by the vice team leader of the Inner Mongolia Autonomous Region Farming and Pastoral Areas working group who illegally expropriated the pasture of the herdsmen when expanding the Zhu rihe Base.
2. Publish and punish the policemen who illegally cracked down the lawful activities of the herdsmen.
3. Compensate the defaulted money immediately and strongly punish the relative officials. Compensate the real number money to the herdsmen and be responsible for their psychological loss.
4. Compensate the loss of the nearby herdsmen of Zhu rihe Base.
5. Strongly demand the herdsmen who protested during this time be released and psychologically compensated.

Inner Mongolian People’s Party
Mongolia Liberal Union Party
South-Mongolia Liberal Democratic Fund
Chinggis community
1st Feb, 2015

南モンゴル牧畜民の逮捕、そして年老いた母と娘のメッセージ……【動画・写真】

ダブシラト(Dabshiltu),39歳。南モンゴルドゥルベド旗牧畜民。北京へ、そして今度はフフホトへ陳情に行き、「旗」に戻ってきたあと、牧畜民達の抗議デモに参加したため、妻のナランホアラ(Naranhuar)と共に警察に拘束された。
写真に写ってるのは86歳のおばあちゃんと娘だ。二人は、「旗」政府に来て拘束された二人の事を聞こうとしたが、政府関係者及び警察は会おうともしない、特に警察は完全無視。まるで人形みたいに立ち並んでいる。
“真冬の南モンゴルだよ、あそこは”
 

 
おばあちゃん:この子はまだご飯を作ることもできない、学生だよ。
          うちの二人の子はどこなの? わたしを子供達のところに連れて行って、じゃないと、ここから離れない。
孫:私の両親を逮捕して、どうして釈放しないの? なんで夜中に逮捕する必要があるの? 昼間に人ごみの中じゃできないの? 今の今までなんも返事もないし。
おばあちゃん:私は夕べ倒れたときに肩を怪我して、孫に起こしてもらおうとしたけど幼い彼女には無理だった。
孫:今すぐうちの両親を釈放して!
おばあちゃん:いつも夜のトイレはこの子の両親が担いで行ってくれる。この子にやってもらったら転んじゃうし、もうどうしようもない。仕方ないからここにいるのよ。
孫:私の母さんにどんな拷問をしているか知らないけど、おばあちゃんは我慢の限界よ!
周りの人:腐った政府は夜中でしか仕事できねーのか。
       みんなでコールしよう。解放せよ。
       100人以上参加したのになんで数人しか捕まえないの。
おばあちゃん:私の子供たちはどんな罪を犯したの? 反革命でもしたの? 共産党に抵抗でもしたの? もしそうなら証拠を見せなさいよ。政府は貧しい人々を救い、国民の道しるべになるはずが、夜中の強盗みたいに子供たちを連れていくのはおかしいでしょ。
 

土地強制収容に抗議した牧畜民達に対する、地元政府の態度・行為への抗議文(モンゴル語)

内モンゴル人民党
モンゴル自由連盟党
南モンゴル自由民主運動基金
青旗協会

の連名にて、今回土地の強制収容に抗議した牧畜民達に対し、地元政府がとった態度・行為に抗議文を出しました(モンゴル語)。
抗議文(2015年2月1日)[変換後]-1
抗議文(2015年2月1日)[変換後]-2

牧畜民の抗議行動はつづく。ドゥルベド旗につづきソニド右旗でも

2015年1月31日、南モンゴルドゥルベド旗の牧畜民のデモ行進に続きソニド右旗の牧畜民も地方政府前で抗議。警察に弾圧され、現在までに四人ほど拘束されたという情報がある。
そもそもこうした状況は、故郷の草原で安定した生活を送っていた牧畜民達がいろいろな原因によって都市部へと追いやられたことがある。安定した生活も失われ、瀬戸際まで追い込まれた牧畜民。
行く道のない牧畜民達に残された一番正しい道とは、故郷の草原に戻ろうとする行動であるのかも知れない。
 

「南モンゴルの現状と未来 これからのアジアの民主化運動」1月24日・神戸講演会速報

南モンゴルで、土地を強制収容された牧畜民を支持するメッセージを掲げる参加者。左端は鎌倉市議会議員の上畠寛弘先生。先生は、牧畜民支援のメッセージを持って頂くという南モンゴル人の依頼に快く応じてくださった。

南モンゴルで、土地を強制収容された牧畜民を支持するメッセージを掲げる参加者。左端は鎌倉市議会議員の上畠寛弘先生。先生は、牧畜民支援のメッセージを持って頂くという南モンゴル人の依頼に快く応じてくださった。


ドイツより来日された内モンゴル人民党主席・テムチルト氏の講演。力強いメッセージが響き渡った。

ドイツより来日された内モンゴル人民党主席・テムチルト氏の講演。力強いメッセージが響き渡った。



モンゴル自由連盟党初代党首・ルービン氏の演説。あいさつは日本語で行われたが、講演は正確性を期すためモンゴル語で行われた。しかし質疑応答では思わず日本語で応答するなど、数年にわたったモンゴル・アメリカの生活でも、日本で学んだ経験が色あせていないことをうかがわせた。

モンゴル自由連盟党初代党首・ルービン氏の演説。あいさつは日本語で行われたが、講演は正確性を期すためモンゴル語で行われた。しかし質疑応答では思わず日本語で応答するなど、数年にわたったモンゴル・アメリカの生活でも、日本で学んだ経験が色あせていないことをうかがわせた。


会の後の質疑応答にて。テムチルト氏の真剣な応答、それを正確に翻訳するべく通訳のアリチャ氏が全力でメモを取っている。

会の後の質疑応答にて。テムチルト氏の真剣な応答、それを正確に翻訳するべく通訳のアリチャ氏が全力でメモを取っている。



「モンゴル国と南モンゴルとの連携はどうなっているのか?」という質問に対し、モンゴル国在住の方から今回の北京に赴いた牧畜民への支持声明があった事例などを解説。テムチルト氏の回答を翻訳する際、通訳アリチャ氏による身振りを交えた情熱的な説明があった。

「モンゴル国と南モンゴルとの連携はどうなっているのか?」という質問に対し、モンゴル国在住の方から今回の北京に赴いた牧畜民への支持声明があった事例などを解説。テムチルト氏の回答を翻訳する際、通訳アリチャ氏による身振りを交えた情熱的な説明があった。


会終了後の記念写真。

会終了後の記念写真。

「話し合いを持つ」の約束で牧畜民は北京での抗議活動から帰るも……守られず

先に報じた記事の続報である。
 
南モンゴルで、土地の強引な収用に抗議する牧畜民が北京へ出発
http://lupm.org/japanese2/?p=790
軍事基地計画による土地の強引な強制収容に抗議するため北京へ直接赴いていた牧畜民は、北京にて「話し合いを持つ」との説得を行われ、それを信じ故郷に戻った。
しかし当局はその約束を守らず、牧畜民との話し合いの機会を持っていない。


こうした状況への怒りは、ドゥルベド旗の旗政府前での抗議活動、街でのデモ行進という形で当局に示されている。
かつて南モンゴルで活動を先導したのは知識人であったが、今や牧畜民ひとりひとりが不当な行いに対しては声を上げる時代となっている。